ブログ論壇の誕生
- 作者: 佐々木俊尚
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/09
- メディア: 新書
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ブログ界隈で起こったいくつかの議論をまとめたもの.知っているものもあれば知らなかったものもある.
著者は以前からインターネットに慣れ親しんだ世代とそうでない世代との衝突をテーマにしており,今回もブログ界隈で起こったいくつかの議論をそのようににまとめている.でも,若い世代にもいろんな考え方があるわけだし,無理に火種を作っているだけな気がする.ここで書かれているブログ論壇というのも若い人だけじゃないわけだし.自分の感覚は著者のいう若い世代の感覚とは違うのでなおさら共感しない.
各章を見ていくとどうでもいいような話も多い.本当に話題になったのは毎日新聞の事件ぐらいじゃないかな.一部のブログとか2chでの議論を取り上げてもあんまり影響力なさそう.
安倍元総理の話は陰謀論に近いし,スパムの可能性が高そうなのに政府関係者の関与を疑わせるような書き方はまずいのではと思った.フィルタリングは著者がどうしたいのかわからないかった.法案否定しているけども何もしなくていいという考え方なのかなあ.インターネットの影響を国家がどう引き受けるかっていうのは抽象的すぎてよくわからない.個々の問題にどう対処するかという方が重要だと思うんだが.
なんというかインターネットとどう向き合うかというテーマが強すぎて,他のことがおろそかになっている気がする.