- 作者: ロナルド・H.フリッツェ,Ronald H. Fritze,尾澤和幸
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2012/01/25
- メディア: 単行本
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様々な擬似歴史について、それがどうして、どのように受容されて行ったかについて詳しく書いてある。内容はアトランティス伝説、鄭和のアメリカ大陸発見説、クリスチャン・アイデンティティとネーション・オブ・イスラームの天地創造説、ヴェリコフスキー論争、グラハム・ハンコックの神々の指紋、黒いアテナなど多岐にわたる。
「黒いアテナ」に関しては他の擬似歴史が素人によるものなのに対して、大学の教授が専門的な学術書として書いており擬似歴史かどうか見分けるのが難しそうだな。黒いアテナの著者のバナールの主張は、ギリシア文明はエジプト文明の影響を多大に受けていたのだが、ヨーロッパの人種差別主義的な考え方のために学会はそれを無視してきたという物。専門家によるとバナールの主張は証拠に乏しいし、そもそもエジプト文明の影響を誰も主張してこなかったのかというとそうではないらしい。まあ、普通に考えると専門家の言い分の方が正しそうなんだけども、白人による黒人に対する人種差別というあまりにもうまくできた構造なので、否定するとこれまで白人がしてきた人種差別まで否定しているように思われそうで、まあいろいろ専門家大変だなという感想。