- 作者: 内山融
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2007/04
- メディア: 新書
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内政についての分析はなかなか面白かった.官僚によるボトムアップのプロセスで行われていた政治を,どのようにして首相の強力なリーダーシップとトップダウンのプロセスに変更することができたか,財政改革や郵政民営化などの例を用いて提示している.
逆に外交に対する分析があまりよくない.外交において戦略性がないと主張しているのだが,普通に日米外交重視で一貫していたし,戦略性があったからこそ拉致被害者帰還ということも可能だったと思うのだが.どうも主観的に陥っていて著者が重視しているはずの論理性を感じなかった.
パトスの首相という批判もずれていたような.そういう一面はあったと思うけども,「人生いろいろ」発言とかワイドショーレベルの批判しかしていなくて,ちょっと萎えてしまった.