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iPhone

iPhone 衝撃のビジネスモデル (光文社新書)

iPhone 衝撃のビジネスモデル (光文社新書)

タイトルはiPhoneなんだが,1/3がiPhone,1/3がweb2.0とその周辺に対する批判,1/3がその他みたいな構成になっていた.iphoneもビジネスモデルの話がほとんどである.副題にそうかいているから当然といえば当然なんだけども

前半はweb2.0にはビジネスモデルがないという話を延々とやっていて,広告モデル以外これといったものが無いのは同意なのですが,広告モデルに対する批判が,先行する企業が市場を寡占して,アフィリエイトする人たちは彼らに利用されているんだけだ的なことを言っていて,ちょっと引いてしまった.寡占ってのは携帯電話のキャリアも同じだし,利用されるというのも主観的な考えでしかない.CGM批判も月並みだし,windows vs linuxの話はあかあらさまに間違っている気がする.まあ,web2.0は技術の部分しか興味を持っていないのでここらへんは全体的につまらなかった.

後半はiphoneというか著者が考える今後の携帯電話のビジネスモデルについて説明している.インターネットではプロバイダとコンテンツ提供者が乱立しており,サービスを利用するときに毎回情報を登録しなければならない.携帯電話は入り口がキャリアに寡占されており,キャリアを通して決済することができる.そのため,全てのサービスを集約した端末として携帯電話は利用できる.携帯電話のスペックの低さは問題ではなく,インターフェースが重要であり,iphoneをクールなインターフェースを持っている.

という話の流れだったのだが,全てのサービスが携帯電話向きだとは思えない.youtubeとか動画配信系のサービスはスペックが問題となってくるだろうし,大量の文字を入力するインターフェースとしてはキーボードの方がはるかに使い安い.全てのサービス,インターフェースを統合するってのは無理じゃないかな.あと,キャリアが寡占しちゃうと面白いサービスが生まれにくいんじゃないかと.個人的に携帯電話のサービスで面白いと思った物はなかったので.インターネットにあるサービスの方が面白いよ.課金はしにくいとは思うけど.